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2004年のWeb検索は新旧交代の年

      2005年1月10日   浅井勇夫

[内容]  検索評価の結果は、1位 Google、2位 Naver、3位 Yahoo!、でした。2004年の日本語検索エンジンは新旧交代の年とみなせます。新年ですので、6社の検索サイトの最新動向をコメントしました。
[目次]  日本語検索エンジンの検索結果評価  日本語検索エンジンの検索数  海外語検索エンジンの検索数
日本語検索エンジンの検索結果評価 

2005.1.5GoogleNaverYahooAskInfoseekMSN
指 数100.087.981.876.564.561.7
増減----+20.2-4.9+3.8+5.6+4.6

 久しぶりに検索評価を実施しました。2004年に新規にオープンした検索エンジンは、6月1日にYahoo、8月20日にAsk.jp、10月1日にMSN-β、一方、クローズしたのは、AltaVista、Alltheweb、AAA!Cafe、です。日本語のロボット系検索サイトにとって、2004年は新旧交代の年でした。

 1. Google
定量的な検索結果のランキング評価において、2004年のGoogleは年間トップの座を占めました。一部のSEOやブログがGoogleのリンクシステムに悪影響を与えましたが、それらを克服し、最近は多様な検索の場を提供しています。他の検索サイトがリンクベースかそれ以上の検索システムを開発しない限りトップを維持するものと思われます。今後、データベースの切り口次第で何がでてくるのか楽しみです。

 2. Naver
最新の調査で、Naverは2位でした。検索数調査で、8月27日、10月22日、12月3日に10%から30%増加しています。その間に検索システムの変更があったようです。知識検索やLive!キーワードなど、話題が多いですが、時々URLに冗長がみられ、他に較べて更新が遅いように感じられます。

 3. Yahoo!
検索サービスを独自の検索エンジンに切り替えたYahooですが、ベースはInktomiのようです。YahooはAltaVistaやAllthewebも買収してますので、それらの検索システムの良いところを組み合わせた統合システム作りは難しかったようです。多言語データベースをUTF-8に統一したため、時間的な余裕がなかったのかも知れません。鳴り物入りでオープンした割には、ランキング結果はよくなく、少しがっかりしています。データ数が多いのと更新が早いことで少しは評価できます。

 4. Ask.jp
米Teomaを買収したAsk.comの日本語版のAsk.jpが8月20日にオープンしました。検索結果のResults以外に、RefineやResourcesを表示するのが評価されています。RefineやResourcesがアルゴリズムによって得るのか、それとも人為的に得るのか、によって評価は分かれます。

 5. Infoseek
メインの検索はGoogleですが、ユーザーの多いInfoseek独自の検索システムは維持管理され、検索できます。検索数調査では、以前と同様、毎週更新され、微増しています。新しい分野のブログ関連の情報が少ないようですが、収集分野を絞り込んでいるのかも知れません。

 6. MSN
10月に、MSNが検索エンジンの世界に参入してきました。まだ、ベータ版ということで、検索結果の評価も表のような状況です。従来、提携で検索サービスしてきましたが、これから検索技術のノウハウを蓄積しなければならず、時間がかかりそうです。

 YahooやMSNが独自の検索エンジンを開発するとのこと、実力からして大いに期待していました。しかし、検索結果評価は思わしくなく、期待外れでした。それが原因ではないのですが、検索力調査レポートを半年以上も休み、大変ご迷惑をおかけしました。リンクがポイントと言われて久しいですが、YahooもMSNもまだ糸口を見つけてないようです。開発力がありますので、時が解決するものと再期待しています。

 検索エンジンは、Google、Yahoo、そしてMSNに集約されると言われています。しかし、YahooにしてもMSNにしても、潜在的にユーザーが多く、検索を利用する人は必然的に多くなります。利用者数イコール検索システムの優秀さという錯覚に陥らないようにしたいものです。

表:日本語検索エンジンの検索数 

2005.1.7日本語 Web全体
googlemsnnaveraskseek googleyahoofreshmsn
指 数100.083.261.636.520.7 100.066.028.024.9
増 減+1.9-4.3--------+0.2 +0.7+2.5+2.6-3.7

 2004年の1年間を通して調査したのは、Google(143%増*)、Naver(44%増)、Fresheye(43%増)、Infoseek(25%増)、でした。年度途中で退場したのは、goo、AltaVista、Alltheweb、AAA!Cafe、一方、新規に登場したのは、Yahoo、Ask.jp、MSN-β、でした。

 多言語検索システムを開発している関係で、検索結果の表示が、「日本語のみ」、「全言語」、から選択できます。日本語には漢字や英文も含まれますので、「全言語」にすると中国語や英語が含まれ、検索結果が冗長になります。「全言語」しか検索できないところ、両方あっても「全言語」がデフォルトになっているところがあります。後者のデフォルトは「日本語のみ」にしてもらいたいものです。なお、検索デスクは「日本語のみ」にセットしています。
*カッコ内の増加率は、2004年12月平均を2004年1月平均で割った数値です。

表:海外検索エンジンの検索数 

2004.12.31MSNYahooGoogleTeomaa9WiseNut
指 数100.082.061.056.234.09.1
増 減+3.6+0.1+7.0+0.3-5.0----

 2004年の検索数調査で、Google(168%増*)、Teoma(116%増)、Yahoo(106%増)、WiseNut(65%減)、とWiseNutを除いて、倍以上に増加しています。途中で退場したのは、Lycos、AltaVista、HotBot、Alltheweb、一方、新規は、MSNとa9でした。

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